ごぼう設計工房

工房日記

始まりの家

初めての就職先は夫はアトリエ系の設計事務所、私は衣装制作のアトリエで働いていました。
共に就業時間は長く、下積み時代のお給料は共に貰えるだけありがたいという額でした。
疲れすぎて自転車に乗りながら寝てしまったり、散髪代を節約するためにセルフで切ったら変な頭になったり、その他もろもろと今となっては笑えるようなエピソードがいろいろ出てくる時代でした。
大変な日々だったけれど、お金よりもやりたい事にとにかく一生懸命だったあの頃。その時頑張れたことは、今お互いに一つの自信に変わっていると思います。

そんな二人なので結婚当初は貯金もあるわけもなく、家を建てる資金を貯めるために少しでも家賃の安いところを探していました。そこで見つけたのは家作といわれる平屋でした。
駅からも近く、駐車スペース付きで目玉価格!そのうえ大家さんがとても良い方で、すぐそこに決めました。
襖を取り払い空間を広くしたり、壁になる収納棚を作ったり、庭先で沢山の草花を育てたりしながら、自分たちなりに心地よい空間になるように工夫して暮らしました。

家賃はもちろんの事、賃貸を探す時にアパートやマンションという選択肢は元々なかったので、一軒家で暮らしたのはその後の家づくりのイメージも出来て良かったかなと思います。
やっぱり平屋がいいなと思ったのも、そのひとつです。
ただ、今でこそ古民家のリノベーションは人気がありますが、そのままの古民家は夏は暑いし、冬は凍えるほど本当に寒いものでした。
家を建てた時に一番嬉しかったのは、冬の室内が温かいという事だったかもしれません(笑)

この家で暮らした数年間。
色々なことがあったけれど、ここはここで楽しかったなと少し昔のことを思い出してみた秋の日でした。

家族がふえました。
今年もありがとうございました

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